夏の風物詩ともなっている盆踊り。
盆の前後には全国で開催されます。
土地によっては珍しい踊りなどもあり、夏を彩る行事の一つとして定着しています。
しかし元々盆踊りは仏教と深いつながりがあるのです。
その由来は目連尊者が餓鬼道に落ちてしまった亡き母を救うことができたときに感極まって踊ったのが最初だとも言われております。
その伝えから、招いた祖先の霊を慰めて、再び送るための踊りとなっていったそうです。
日本では、平安時代、空也上人が始めた念仏踊りが鎌倉時代の一遍上人によって引き継がれ、時宗の活躍とともに民間に広がり「踊り念仏」が「盆踊り」となり盛んになったといいます。
当時、仏教は貴族や天皇など上流階級の人たちにしか信教できない環境でした。しかし、法然上人が鎌倉時代に布教し一般の民衆にも救いの道ができたのです。
法然上人はお念仏を「易行」としました。
易行というのはその字のごとく易しい行です。
誰でもこの六字の名号、「南無阿弥陀仏」を口に称えることができます。
しかも阿弥陀様のお願いにより、浄土に生まれたいと信じて「南無阿弥陀仏」と称えたものは必ず阿弥陀様のお力の元に極楽浄土に生まれることができます。
簡単で尚且つその功徳は最上のものである、阿弥陀様の用意してくださった「お念仏」は大変ありがたいなぁと感じます。盆踊りにも「ありがたいなぁ」という思いがこめられているからこそ、ここまで続いてきているのでしょう。
ずっと継続していきたいものです。
南無阿弥陀仏