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今月の法話「施しの行い」


先月お話しました施しの心に続き、施しの行いについてお話をします。

「布施」とは仏教の中でこの世で安らぎや幸福を得る為に真理に身を任せるという修行「六波羅蜜」の中の一つです。

施しを布くと書きますが、施しをまんべんなく、あまねく、わけ隔てなく行うということです。

世間一般の損得勘定では、与えた人よりも与えられた人の方が得をするようなイメージがありますが、布施はほどこした人の方が幸せな気分になり、与えられた人よりも与えた人を幸せにするものです。

頼まれてもいないのに「だれかに何かをしてあげたい」そう思って行動に移した人の心は美しく、更にその本人が一番の幸せを感じるものです。

人の世の中で生きている以上、人との交わりは避けることが出来ません。いつも頂いてばかり、少しばかりの恩返しとして、そんな心持で小さなことでもかまわないので返していくことも大切なことなのかもしれません。

布施の中には「無財の七施」というものがあります。

これは財を必要としない普段の行いで与えられる施しのことです。

優しいまなざし、にこやかな顔で接する、優しい言葉で接する、自分の体で出来ることで奉仕する、他人の為に心を配る、席や場所を譲る、自分の家を提供するというものです。

「しかられた 恩を忘れず 墓参り」。

幼き頃に、世に出た時には困らないようにと、人としてのあり方、心持を厳しく、温かい目で教えてくださったお父さん、お母さんへの恩を忘れずにお墓参りをするその姿は、みているだけで嬉しい気持ちになります。皆様もどうか、頂いてばかりの恩返しとして、与える心を養い、ぜひ施しを実践していただければと思います。

いただいたことへの感謝、与えられるご縁にも感謝の心を持ち、南無阿弥陀仏のお念仏の施しも忘れずに。   

南無阿弥陀仏

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