日本語は他国に比べても、ワードが非常に多いです。
日本人として正しく本来の言葉の意味を理解して言葉を使いたいものです。
そんな本日は「玄関」ということばについて。
~真の悟りへの関門~ 家の入口を指す「玄関」という名称は、禅宗の「玄妙な道に入る関門」という言葉からきている。
「玄妙」とは、おもむきが深くすぐれている様のこと。つまり禅道そのものを指し、禅寺に入る門や正面入り口のことを「玄関」と称したのである。
禅語における「玄関」には単に入口の名称だけではなく、精神的な意味も含まれている。
それは、悟りに入るための関門という意味だ。悟りに入るための関門と言えば、迷いやとらわれのことだろう。
この迷いやとらわれが「玄関」なのである。
しかし、この「玄関」を取り去って悟ったとしても、このおのれの悟りにとらわれるとそれはまた「玄関」になるのだという。
こうして禅寺の入り口などをさすようになったが、その後、お寺の学問所である書院の入り口も「玄関」と呼ぶようになる。
そしてこの書院造りを武家が真似て「玄関」とするようになり、一般の屋敷にも及んだというわけである。
そう考えると、毎日家に帰るとき、この玄関を通る先には仏道が、そして出るその先にも仏道が。
合掌