仏教に縁のない人にとって、戒名は「死んでからの名前」と受け取られることがしばしばありますが、そうではありません。
本来の戒名とは、生きているうちに仏教徒としてのお名前として与えられるべきものです。
ですから仏の弟子となっているお坊さんは戒名で生活をしている人もいらっしゃいます。
なぜ死後につけられるのが一般的になってしまったのでしょうか。
以前は「私は仏様のお弟子です」とその決意の為、生きているうちに名前をいただくことが一般的でした。いつの日か「没後作僧(もつごさそう)」といって、亡くなった後にお名前をいただくことが当たり前になってしまいました。
ですから戒名・法名は「死んでからの名前」と勘違いされるようになったのでしょう。
戒名・法名を存命中に持つということは「仏様の弟子としてその教えに積極的に取り組むという決意をした」ということです。
仏教の教えはこの世でよりよい志を育む教えです。
仏と成るための教えです。
短い人生でございます。
目指す先を阿弥陀様の国、西方極楽浄土に定め、愛する先祖様との再会を求めるのであれば、しっかりと「戒」を授かり、仏教徒ととして歩むことも大切ではないでしょうか。