アニメの西遊記では三蔵法師は知的な女性で描かれているね。 そういった印象から日本人は三蔵法師を「特定の人物」であり 「女性」と思い込んでいる人も多いかもしれない。
『西遊記』は玄奘三蔵という僧侶が長年の旅を記した地誌 『大唐西域記』を基に作られている。
この物語では三蔵法師は、孫悟空、沙悟浄、猪八戒をお供に連れて、 冒険の旅をしたということになっているね。
では実際にはどういう旅だったのだろう。
まず、三蔵というのは仏教における経蔵・律蔵・論蔵の3つのことであり、 仏教の典籍を総称したものを指している。
そして法師とはいわば僧侶である。
三蔵をインドから中国へ伝えた人のことを三蔵法師と呼ぶんだ。
であるからして、当寺は天竺といわれたインドへはるばるいったのは、 今のシルクロード観光などではないんだよ。
お釈迦さまの教えを記したお経を中国へもたらす為だったんだ。
法顕やクマーラジーヴァ(鳩摩羅什)も、 インドやセイロンから中国へ、たくさんのお経を伝えた人で三蔵法師と言えるね。
西遊記では面白おかしく描かれる物語は命がけの信仰の元になされた旅だったんだね。
日本へお経を伝えた有名な人には、 唐の僧、鑑真がいるね。
彼は、五回も日本へ渡ろうとしたけど暴風のためにいずれも失敗してしまうが、 命からがらついに日本へお経を伝えた。
その間に彼は失明してしまった。
天台宗の僧、円仁は、遣唐使と共に中国へ渡ったところまではよかったけど、 帰りの船が難破してしまったので逆戻り。
そのあと九年も長安で学んでいた。 しかし、帰国後は、尊敬を集め、天台の座主になり、 慈覚大師とも呼ばれた。
お経を伝えるのは大変な事だったんだね。 仏教の教えが今日伝わっているのは大変に有難いことなんだね。
合掌
#サルはいない
#西に向かう物語
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