日本語は仏教用語に由来するものが多い。
その中でも教訓として作られることわざには仏教の教えが 多く用いられていることを知っているだろうか。
本日は「以心伝心」ということわざの意味について。
真実の智慧は心から心へ
人はいつでもすれ違い。
「黙っていても自分の真心が伝わればいいのに。」
そう望んでやまない人もいるだろう。
そう、暗黙のうちに自分の思っていることが相手の心に 伝わるのが「以心伝心」である。
禅の祖師、達磨大師は 「わが法、以心伝心、不立文字(ふりゅうもんじ)を持ってす」といった。
文字をもって伝えたり、 言葉で教えを覚るのは避けるべきだというのだ。
例えば、お経典は熟読すべきであるが、 それだけにすがっていては、禅の教えは会得できないというわけだ。
お釈迦さまはあるとき次のように述べたといわれる
「私には一切の真実を見抜く知恵がある。しかしその知恵は定まった形のあるものではない。それは実に微妙なもので、文字でも言葉でも表現できない。だから私の教えは、心から心へと伝えられるべきものだ」と。
しかし、凡夫の我々には、 言葉にして初めてわかることばかりである。
そう考えるとあえて文字にしていただいた お経典はとてもありがたいものだと感じるのである。
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