はて。 なでられてなのか。 剃髪なのか。
「お賓頭盧(びんずる)さま」と親しまれるのは、
お釈迦さまのお弟子様の中でもとても優秀だった十六羅漢(らかん)
の第一にあるお坊さんの像のことを言うね。
古いお寺には、縁側の前などに良く安置されていたものだよ。
見たことはないかな?
このお坊さんは、 自分の患っている部分を撫でてやるとその病気が治ると信じられていたので、 俗に「なで仏」などともよばれていたんだ。
でも、衛生上から現在は禁止されていることが多いね。
いくつかの伝説の中では、 賓頭盧尊者がお釈迦さまに教団から追放され、 涅槃へ行くことも許されずこの世にとどまっているのだと述べられているものもあるよ。
そして、この世で仏さまの教えを広めたとされている。
結果としてはお釈迦さまの道を守ったという伝説だね。
中国、晋の時代、道安(どうあん)というお坊さんは、 夢の中でこの賓頭盧尊者に遇ったという。
このとき尊者は、 「あなたのお経は仏さまの教えの通りです。私は涅槃をせずに西城に住んでいますが、助け合って仏教を広めましょう。時々食べ物を供養してください。」といったという。
また、かつて飢えに苦しむ人々を救ったという故事もあり、 日本や中国では食堂に祀られるようになったんだ。
触ってもいいですの張り紙がある賓頭盧さまをお見かけしたら、 ありがたくなでさせていただこう。
合掌
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#なでたい