死者の枕辺には枕飾りを施します。
の中に「枕団子」というものをお供えしますが、なぜ六つに統一されているのでしょうか?
「お釈迦様が涅槃に入られるとき無辺菩薩が香飯を献上した。
その飯というのは、東方の如来からの贈り物で『香美にして、これを食すれば安穏なり』と言われるものであった。
しかし、お釈迦様は辞退して食べられなかった為、死後直ちにお供えすることにした」と大般涅槃経というお経に説かれています。これが枕団子の起源です。
しかしなぜ六つないし、七つと数が決まっているのでしょうか?
これは〈六道〉から来ているといわれています。
六道とは必ず苦しみの伴う、仏道に縁の無いものは永遠にまわり続ける輪廻の世界のことで、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天人の六つの世界のことをいいます。
仏教に縁の薄かったものは、葬儀を待っている間、苦しみの六道の世界をさまよい歩くといわれています。この六つの世界にあわせて枕団子を六つにしているということです。
また、七つ供える習慣の地域は〈六道〉プラス〈極楽浄土〉の計七つとされ、六道をさまよわずに七つ目の阿弥陀様のお国「西方極楽浄土」に生まれさせていただくことを願い七つ供えるということです。
こういった、昔から大切にされてきた習慣というのは細かいことにも一つ一つに意味があります。
これからも大切にしていきたいところです。
ただし、西方極楽浄土に生まれるためにはお念仏が一番大切であることもお忘れなく