日本語は他国に比べても、ワードが非常に多い。
日本人として正しく本来の言葉の意味を理解して言葉を使いたいものだ。
そんな本日は「根性」ということばについて。
身体各器官の能力
高度経済成長期、 「根性」が合言葉で弱音を吐かずに努力し続ける人が重宝された。
今では「根性論」などとパワハラの根源とも言われ、 会社組織では嫌われる言葉になってしまっている。
現在使われる「根性」は「根性がない」「根性で成し遂げる」など、 とかく精神の忍耐力のように使われるが、 もとは体力的な能力もさしていた。
というのも、この「根性」という言葉は、 実は、仏さまの教えを受ける能力や性質を表した仏教用語だった。
人間の体や心にはいろいろな機能がある。
仏教ではそれらの一つ一つにそれに備わる能力を「根」と呼ぶのである。
眼,耳,鼻,舌,身,意の6つの感官能力を六根(ろっこん)といい、 これらは人間の知覚および認識を成立させるよりどころとなるもので, それぞれ色,声,香,味,触,法を感知する。
もとは根が持つ性質を指した「根性」はいつしか、 意(こころ)だけを示す言葉で使われるようになった。
同じく性根(しょうこん、しょうね)も精神性を示す言葉として使われている。
どんなに優れた肉体を持っていてもそれを動かすのは精神である。
精神あっての肉体と考え、 精神性だけに使われるようになったのだろう。
私たちの生活には仏教が染みついている!
合掌