
これはよく聞かれる質問だね。
結論から言うとお二人は別の人ということになる。
お二人と出会うのは仏像を通してということになるけど、 仏像を見た時、 お釈迦さまと阿弥陀さまを見分けるのは意外と簡単なんだ。
仏像の手に注目すればすぐにわかるよ。
両手のひらを開いているのが釈迦仏で、 朱印を結び、手で形を作っているのが阿弥陀仏だね。
仏像はこうして見分けることができるけど、 ご両人がどう違うのかというと説明できない人も多いだろうね。
お釈迦さまは、 ゴータマ・シッタールダというインドに実在した歴史的人物で、 覚りを開いてブッダ(仏陀)と呼ばれるようになった。
ブッダは「覚った人」という意味なので実はほかにも存在しているんだけど、 釈迦、釈尊、ゴータマブッダは同一人物のことで、 我々が言うところのブッダとは基本的にはこの人のことを指しているんだよ。
お釈迦さまが覚りを開いた後、 教えを広めていくうちに「仏教」が作られていったんだね。
ただし、教団ということで考えると、 実はお釈迦さまは教団の指導者としては自覚がなかったようなんだ。
最後には「私亡きあとは、自らを灯明とし、法(教え)を灯明とせよ」 と言葉を残している。
お釈迦さまは自らがこの世から去った後、 正しい教えを伝えるものがいなくなり、覚りを開くことができない世の中を想像した。
そこで、代わりに阿弥陀仏という仏さまをご紹介したんだね。
阿弥陀仏は、元は「法蔵菩薩」という人だったのだけど、 すべての人を救いたいという強い願いをかなえるため 長き修行を経て覚りを開いた方なんだ。
阿弥陀さまは南無阿弥陀仏(自分の名前)と称えたものが 必ず救われて極楽浄土に行けるようにした。
これによって、この世で覚りを開けなくても、 極楽に救われて、苦悩無い極楽世界でまた修行をして、 皆が覚りを開けるようにしたんだね。
だから、お釈迦さまはこの世界から送る仏さま、 阿弥陀さまは極楽で迎える仏さまとして信仰されているんだね。
南無阿弥陀仏
#お釈迦さま