日本語は他国に比べても、ワードが非常に多い。
日本人として正しく本来の言葉の意味を理解して言葉を使いたいものだ。
そんな本日は「道楽」ということばについて。
「こんの、道楽息子っ!」
この言葉も最近では落語でしか聞かないような気がする。
若いものも働くことが常であった昔を考えると、 今の学生はみな道楽者ともいえるので、それほど特別な存在ではないからであろうか。
昔の道楽息子といえば、たいていが大きい商家の一人息子で、 親のすねはかじり放題、賭場と吉原と家を順に回るという感じだった。
このように金に物を言わせる快楽主義が「道楽」と言われる。
ところが、この言葉の元になっている仏教用語では、大きくイメージが異なる。
「道楽」の「道」とはもともと仏道のことを言う。 この仏の道を楽しむということは、厳しい修行に耐え、 世の中のすべての苦しみから解き放たれた自分の境地を楽しむということ。
つまり、悟りを実感して楽しむことが「道楽」だったのである。
お釈迦さまは生老病死の苦しみから離れるため出家し、 35歳で悟りを得た。以降、その教えを伝え多くの人の心を豊かにしてきた。
悩みから離れ、道理を得て、本当の自分を生きる。
これこそが真の道楽なのである。
私たちの生活には仏教が染みついている!
合掌
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