確かに、 なんとなく本尊って言っているけど、 厳密には何のことだかわからない人も多い方もしれないね。
先に答えを言うと、 本尊とは、 その宗派や寺院で「一番大切にしている仏さま」のことを言う。
お釈迦様の教えの解釈は、 宗派や寺院によって少しづつ異なっていることは知っているね。
したがって、 寺院の本堂に安置されている仏像、 つまり本尊仏もその解釈によってそれぞれ違っている。
主な宗派で知られている本尊仏を紹介するね。
まず、天台宗。 ふつうは釈迦牟尼仏(=お釈迦様)が本尊とされているけど、 所によっては阿弥陀如来や観音菩薩をお祀りしている。
真言宗では大日如来の坐像が本尊とされる。 大日如来の徳を現した観音菩薩や化身の不動明王も本尊に祀られる。
お釈迦様の修行法である禅を大切にする臨済宗・曹洞宗の禅宗では、 そのままの釈迦牟尼仏が祀られる。
日蓮宗では、 法華経の教えを大切にするので南無妙法蓮華経のお題目や釈迦牟尼仏像、 宗祖の日蓮上人坐像が多く祀られている。 本尊はお釈迦さまということになる。
浄土真宗では主に阿弥陀如来の立像が祀られ、 時には南無阿弥陀仏の名号が祀られていることもある。 どちらも阿弥陀仏だね。
浄土宗では多くが阿弥陀如来、 もしくは阿弥陀仏・観音菩薩・勢至菩薩の阿弥陀三尊が祀られている。 浄土宗では本尊阿弥陀三尊であり、三尊で考えると主尊阿弥陀仏となるけど、 本尊は阿弥陀仏という解釈で間違いないと思う。
各宗派の本堂の真ん中に据えられているのは主に本尊仏だけど、 中には宗祖の像が祀られていたり、 名号が祀られるなどたくさんのパターンがあるね。
ここのお寺の本尊は? と真ん中のお像をお参りすれば、 そのお寺が大切にしている教えが見えてくるんだ。 菩提寺の本尊は何か? それくらいは知っておいても良いよね。 合掌
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