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仏師 運慶

unkei
教科書にも載る大仏師運慶は、「美の巨匠」、「天才仏師」、「日本のミケランジェロ」などと現在でもいやが上にもその評価は高い。それは古代から中世までの仏像の名作は少なからずあるが、運慶ほど人の心を騒がせる仏師はそういないからだともいわれる。運慶作品の特色の一つはリアルさ(写実性)にあるとされる。その代表的なものが興福寺北円堂の無著。世親像である。この像もまるで生きている人間のように見事である。また、奈良の円成寺の大日如来像のひきしまった若々しい体躯からは生気が伝わってくるようでもある。また、運慶の仏像の特徴は、その肉付きのよい体躯は重量感に冨み、そこから力強さやエネルギーの強さが感じられることにもあるともいわれる。
このような圧倒的な量感が現れる運慶の作風は東国の武士にも受け入れられたこともあって、運慶の作品は意外と東国に多い。
