「重要文化財の運慶作仏像を守るために」
クラウドファンディングのプロジェクトについて
浄楽寺(神奈川県横須賀市)には、国の重要文化財に指定された「真作の運慶仏」5体が安置されています。東日本大震災の後、収蔵庫の下に断層があることが判明し、経年劣化での傷みも目立ってきました。800年守り続けてきた仏像を末永く引き継いでいくために、収蔵庫の免震工事及び補修工事費を計画いたしまして、プロジェクトがスタートしました。お陰様を持ちまして2017年3月までに全工事が完了いたしました。ご支援いただきました皆様には心より御礼申し上げます。
■浄楽寺と運慶仏の真作について
現在日本全国に運慶の真作とされる仏像は約30体、内5体が浄楽寺収蔵庫に収められています。
浄楽寺は、鎌倉時代に源頼朝公より侍所別当を命じられた和田義盛が願主となり、建立された阿弥陀堂の一つと言われています(寺の由緒は鎌倉三大寺といわれた願主源頼朝の勝長寿院であるともされています)。
そこに安置されていた仏像が、仏師として日本で最も有名な慶派の頭首「運慶」作のものであることが約50年前に判明し、国の重要文化財に指定されました。
その後、続いて、他寺の運慶仏が真作であるということがわかり始めました。これは、大変貴重な発見でした。
また、運慶が作った仏像で、浄楽寺尊像より3年前に納められた静岡県伊豆の国市にある願成就院の5体の仏像が2013(平成25)年に国宝指定となりました。神奈川県には鎌倉大仏が唯一の彫刻国宝ですので、願成就院の例から、次期国宝かと期待がかけられております。
■引き続きのご支援を募集しております。
私は浄楽寺第66世として、この800年間さまざまな問題を乗り越えて現代にまで受け継がれてきたこの尊像、お寺を誇りに思います。今、自分の目の前にあるからこそ、その思いも文化も継承することができると思っております。国の文化財としても、浄楽寺本尊としてももっと多くの方に末永くお参りしていただける環境づくりを実現するべく、今回のプロジェクトは達成されました。仏道は「今を生きる指針」。多くの方に今を豊かに生きる道しるべとして縁を結んでいただければ幸いです。これから、「寺院」は大変難しい時代に突入します。多くの方のご協力が必要です。クラウドファンディングでのプロジェクトは終了しましたが、継続してご支援を募っております。賛同いただけます方はメールフォームよりご連絡お願いいたします。
寄付・ご支援について
ご寄付・支援を希望される方、お寺へ電話・メールどちらかでご一報いただければ幸いです。
振込先:よこすか葉山農業協同組合 大楠支店 普通 0031835 宗教法人 浄楽寺
現金書留でのご寄付も受け付けております。
神奈川県横須賀市芦名2-30-5 浄楽寺 連絡先046-856-8622