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今月の法話「秋の彼岸」


今年の暑さは異常ですね。

メディアでも「生命に関わる暑さ」と度々報道されていました。

埼玉県熊谷市では観測史上歴代最高の41.1度を記録したそうです。

「暑さ寒さも彼岸まで」とは昔から言われることですが、果たして今年のこの酷暑は彼岸までに落ち着くのでしょうか?

我々は、「昨年と違う」「今までとは違う」とその変化について敏感になりがちですが、特に、〈よかったもの〉が〈悪い状態になった〉ときに変化を感じやすいだけで、実際は同じことなど何一つありません。

これはお釈迦様が説かれたこの世の真理の一つ、この世界は「無常」であるということです。

生まれれば老いる、老いると今までと違い、体が思うように動いてはくれません。不自由な自分の体に嫌気が差すこともあるでしょう。いつまでも健康でい続けることも出来ません。

いつかは誰しもが病となり健康であった頃の自分をうらやましがります。

ああしておけばよかった、こうしておけばよかった、そんな後悔も後になって感じるものです。

無常の世界で唯一変わらないことは、「我々は生まれた以上、この命が尽きる時が必ず来る」ということです。

その時間に長短はあっても平等に与えられた運命の一つです。

ですから、〈此岸〉と〈彼岸〉という考えがとても重要になってきます。

〈此岸〉というのは我々が今いる穢土の世界、〈彼岸〉というのは阿弥陀様によって導かれる西方極楽浄土のことです。

此岸にいながらにして初めて彼岸を目指すことが出来ますが、阿弥陀様との縁がなければ彼岸にたどり着くことは出来ません。

困ったときの神仏頼みといいますが、今のうちから南無阿弥陀仏のお念仏で阿弥陀様とのご縁を深くしておくのも無常の世界で後悔の念を残さない一つの道。

このお彼岸はいつもより多くお念仏をお称えしましょう。   南無阿弥陀仏

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