昨年9月より行われた東京国立博物館「運慶」。
当山では同時期に行われる収蔵庫改修工事のため、東博に尊像をお預かりいただくということで、
計画が円滑に進みました。
ですから、改修工事の計画がなければ運慶展に出陳ということも実現しませんでした。
東博での「運慶展」の話が持ち上がった当時、実は金沢文庫でも「運慶」を開催するということが決まっておりました。ですから、今回の特別展「運慶―鎌倉幕府と霊験伝説―」は東博の展覧会が終わってからの
スタートとなったわけです。
当山では、収蔵庫の改修も現在進行形で行われておりますが、3月のお戻り開帳との兼ね合いもあり、
金沢文庫様には出陳することができません。
本来の収蔵庫改修工事という名目が果たされた以上、本尊には一刻も早く当山にお戻りいただきます。
しかし、尊像胎内に収められていた名札・胎内仏が、来年度以降の文化庁への申請で
保存箱の製作に取り掛かるという計画が発足しました。
今回行わせていただいた収蔵庫の改修。
そして胎内に収められていた名札の保存。
より大切に後世へ残していくために、現在の収蔵庫でできるのはここまで。
そんなわけで、金沢文庫「運慶」には、名札と胎内仏のみが出陳ということになります。
国の文化財ということもあり、たくさんの方が保存箱の製作に携わります。
ですから様々な面から考え、金沢文庫にお預かりいただくということになりました。
本日は内覧会です。
益々知識・興味が深まることを楽しみにしながら、東博とは一味違った
金沢文庫のコアな展覧会に足を運ばせていただきます。
皆様もどうぞこの稀有な機会にご来場ください。
下記、ホームページより転載
特別展 運慶―鎌倉幕府と霊験伝説―
運慶は日本を代表する仏師です。本展示は運慶と鎌倉幕府との関係や、運慶仏が霊験あらたかなものとして信仰されたことに注目して、関連作品をご紹介します。 平成23年春の金沢文庫、同29年秋の東京国立博物館の「運慶展」に続き、本展示をご覧になることで運慶の全貌が明らかになるでしょう。
主催神奈川県立金沢文庫/朝日新聞社/文化庁
特別協力鎌倉国宝館/東北大学文学研究科東洋・日本美術史研究室/名古屋大学人文学研究科人類文化遺産テクスト学研究センター
協力横須賀市教育委員会
会場神奈川県立金沢文庫
会期平成30年1月13日(土)~3月11日(日)
休館日毎週月曜日(2月12日は除く)、2月13日(火)
観覧時間午前9時~午後4時30分(入館は4時まで)
交通京浜急行「金沢文庫」駅下車徒歩12分(品川より快特33分) JR根岸線「新杉田」駅接続、シーサイドライン「海の公園南口」駅下車徒歩10分