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副住職

収蔵庫改修プロジェクト@クラウドファンディング


このプロジェクトについて

浄楽寺(神奈川県横須賀市)には、国の重要文化財に指定された「真作の運慶仏」5体が安置されています。東日本大震災の後、収蔵庫の下に断層があることが判明し、経年劣化での傷みも目立ってきました。800年守り続けてきた仏像を末永く引き継いでいくために、収蔵庫の免震工事及び補修工事費をご支援頂きたくお願いいたします。

■浄楽寺と運慶仏の真作について

現在日本全国に運慶の真作とされる仏像は約30体、内5体が浄楽寺収蔵庫に収められています。

浄楽寺は、鎌倉時代に源頼朝公より侍所別当を命じられた和田義盛が願主となり、建立された阿弥陀堂の一つと言われています(寺の由緒は鎌倉三大寺といわれた願主源頼朝の勝長寿院であるともされています)。

そこに安置されていた仏像が、仏師として日本で最も有名な慶派の頭首「運慶」作のものであることが約50年前に判明し、国の重要文化財に指定されました。

その後、続いて、他寺の運慶仏が真作であるということがわかり始めました。これは、大変貴重な発見でした。

また、運慶が作った仏像で、浄楽寺尊像より3年前に納められた静岡県伊豆の国市にある願成就院の5体の仏像が2013(平成25)年に国宝指定となりました。神奈川県には鎌倉大仏が唯一の彫刻国宝ですので、願成就院の例から、次期国宝かと期待がかけられております。

■価値ある尊像を後世に残すために必要な修繕

800年前の人々の思いや、職人の息遣い、歴史という背景を映し出すその表情や躯体。細かに、その時代の技術や思いを伝えている尊像を後世に伝えなければいけないと思ってきました。

そんな折、2011年3月11日。東日本大震災が起こった後、収蔵庫の下に断層があることが判明し、危機意識もより一層、強くなりました。そこで、以前からありました地震対策及び、経年による劣化の修繕を計画する運びとなりました。

ちょうどご縁があり、今度開催することになりました東京国立博物館で開催される「運慶展」の期間中(2017年9月26日~11月26日)から2018年2月までをめどとして、仏様がお出ましになっている間に修繕工事を施工いたします。

これから先、江戸時代より檀家制度で成り立ってきた寺院も、人口減少、都内一極集中、寺離れなどの問題により地方のお寺から消滅していく可能性が高まりつつあります。しかし、そんな中でも、後の世に伝えるべき価値のあるものがあります。今回の浄楽寺の活動によって、檀家以外の方から広く協力をいただけることが出来ればと願い、今回のプロジェクトを起案いたしました。

寺院でも後世に残していけるよう努力いたしますが、広く皆様のご協力をいただきたくお願い申し上げます。

■プロジェクトの目的

今回のプロジェクトの目的は「浄楽寺収蔵庫内の修繕、免震工事」の費用を集めることです。

内容としましては

現在の状態ですと、床の水平が取りづらい現状があり、免震装置を導入した際、適切に稼動しない恐れがありますので収蔵庫の内の床の張替えを実施いたします。

仏像上部に取り付けてある天井吊電灯も点検し、熱を持ちづらいLEDに交換し、アクリル部分の落下防止工事を行います。

仏像が安置してある台も約50年前のものなので、劣化している部分を修繕し、免震装置が稼動した際に台が壊れないように補強します。修繕及び補強、装飾を地元秋谷の仏師である梶谷叡正さんに依頼し、仏様にふさわしい装飾(運慶作の下框《したがまち》部分のデザインを彫刻)を施していただきます。

※ 仏師の梶谷叡正(かじがや・えいしょう)さんは、1950年、浄楽寺に近い神奈川県横須賀市秋谷生まれ。明治以降の廃仏毀釈により、鎌倉周辺にいた仏師のほとんどが廃業する中、現在、地元で数少ない仏師として活躍。地元の横須賀市では、坂本竜馬の妻「おりょう」のお墓がある信楽寺本堂に安置されている「坂本竜馬とおりょう」の等身大坐像や、大明寺仁王門の仁王像の修復を手がけておられます。仏師として、50年以上の経験を誇り、全国のお寺、神社の仏像や神像を造立、修繕されています。

免震対策として、全国の美術館やワインセラー、博物館、奈良の興福寺などの寺院にも導入されている免震装置のミューソレーターを導入いたします。

これにより、震災時の仏像の破損を予防することができ、災害が起きなかった場合でも、以前より安心して仏像をお守りすることができるようになります。結果として、文化・伝統を後世につなぐ架け橋を丈夫にすることができると信じております。浄楽寺には毎年、悩みを持ち拝観にこられる方、美術的な価値を望み拝観にこられる方など、多くの方が拝観にこられます。

信仰の対象としても文化財的価値のある美術品としてももっと多くの方に、末永く寄り添っていただきたいと思います。

工事費用でかかる総費用(推定800万円)のうち、ご支援いただいた金額を充てさせていただきます。

■リターンについて

今回のプロジェクトでは多くのバリエーションのリターンをご用意させていただきました。仏様をお守りするということでの、外部の方の協力を仰ぐのは初めての試みですので、仏様に縁のあるもので皆様にも「結縁」をしていただければと思っております。

◇浄楽寺サポーター認定証

 これから先、拝観されるのに拝観料のかからない永久フリーパスとしてご利用できます。檀信徒の皆様がこのような扱いになりますので、これから先も浄楽寺を支えてくれる協力者として皆様を歓迎したく用意いたしました。

◇今回の支援者様限定の5尊の朱印

 阿弥陀仏、観音菩薩、勢至菩薩、不動明王、毘沙門天全ての梵字の入った朱印に「支援者限定」の印が押されます。※今回のプロジェクトにご賛同いただける方へお贈りするものですので、今後、同じものを制作することはございません。

◇今回の支援者様限定の浄楽寺朱印帳

 デザインはまだできていませんのでお楽しみにしてください。布地に金箔押し、中身は30枚はさみ(朱印は60個まで押せます)で、紐によって抜き差しできるタイプです。世界にひとつのデザイン、今回しか手に入らない朱印帳です。※今回のプロジェクトにご賛同いただける方へお贈りするものですので、今後、同じものを制作することはございません。

◇今回の支援者様限定の名入り浄香

 自坊にてお清めしたお香です。専用の箱に文字押しのものをご用意いたします。お名前も入れてお渡しいたします。このお香で、身を浄くし、日々の罪状から洗われ仏様を拝みましょう。邪念を断ち、自分と向き合い、豊かな生活を送れるひと時を。※今回のプロジェクトにご賛同いただける方へお贈りするものですので、今後、同じものを制作することはございません。

◇今回の支援者様限定の名入り守護札

 自坊にてご祈祷いたしました守護札を、今回限定の筆文字でお名前とご希望の祈願を入れてお渡しいたします。※今回のプロジェクトにご賛同いただける方へお贈りするものですので、今後、同じものを制作することはございません。

◇今回の支援者様限定の名入り腕輪念数珠

 一連のお数珠です。法事につけていく本格的なお数珠ではなく、普段から身につけることのできる腕輪念数珠です。親玉に阿弥陀様をお入れした限定のものです。※今回のプロジェクトにご賛同いただける方へお贈りするものですので、今後、同じものを制作することはございません。

◇写経勧進

 四誓偈(阿弥陀仏が仏になる前にたてた4つの誓願)という無量寿経の中に説かれたお経を写経していただきます。「この願いがかなわなければ私は仏にならない」という法蔵菩薩(阿弥陀様が仏になる前の名前)の誓いが示されております。現在は極楽浄土が構えられ、阿弥陀仏がいらっしゃいますのでこの誓願は叶えられました。その、極楽浄土建立の誓いを写経していただき。収蔵庫の運慶作阿弥陀仏様前に納めさせていただきます。写経紙の「為」のところに願いを書き、収めるときにその願成就のために祈願法要をいたします。こちらからお送りする写経用紙に写経していただき、同封の返信用封筒に入れて返送してください。志納金として支援金をお納めいただきます。

◇浄楽寺阿弥陀如来開運お守り

 浄楽寺にてご祈願しましたお守りをご用意いたしました。阿弥陀仏は普く光明を放ち全ての念仏行者を彼の国、極楽浄土にお導きくださいます。それだけでなく、お念仏は全ての罪障を洗い流す修行です(煩悩と悪縁の縁起を断ち切ります)。阿弥陀様にお念仏をお称えし、悪縁を断ち切り、開運を願いましょう。

◇お戻り開帳招待(解説付):「運慶展」が終わって工事が終了してから浄楽寺に仏様がお戻りになるのをお祝いするため「お戻り開帳」を3月に開催いたします。その開帳にあわせ専門家の方からの解説をいただく特別招待を実施いたします。また、この特別招待の方には、収蔵庫内にかける「寄進額」に寄付金額とお名前を記載いたします。これはこの後数百年にわたり掲載されるものになります。

◇運慶作阿弥陀三尊前にて廻向

 お戻りになった阿弥陀様の前で寄進者(支援者)の皆様で該当される方へ功徳の回向を念仏にて行います。回向といいますのは廻し向けるということです。普段から積んでいる善根功徳やお念仏によって得られる功徳を法要で回向いたします。

◇仏師梶谷叡正作阿弥陀様入り手彫り香合

 今回の安置台の補修を依頼している仏師の梶谷叡正さんが限定15個に限り、世界にひとつの一点もの「阿弥陀仏香合」をお作りしてくださることになりました。こちらは、運慶作の阿弥陀仏のお顔に寄せた作りにしていただけます。香合といいますのは、中にお香を入れて、焼香の際にそのお香を使うための携帯ケースです。仏様が中に彫ってありますので、香合としてではなく、お守りとしてお使いいただく方が多いです。全てひとつずつご祈願してからお渡しいたします。大切にしてください。

※ 仏師の梶谷叡正(かじがや・えいしょう)さんは、1950年、浄楽寺に近い神奈川県横須賀市秋谷生まれ。明治以降の廃仏毀釈により、鎌倉周辺にいた仏師のほとんどが廃業する中、現在、地元で数少ない仏師として活躍。地元の横須賀市では、坂本竜馬の妻「おりょう」のお墓がある信楽寺本堂に安置されている「坂本竜馬とおりょう」の等身大坐像や、大明寺仁王門の仁王像の修復を手がけておられます。仏師として、50年以上の経験を誇り、全国のお寺、神社の仏像や神像を造立、修繕されています。

◇支援者限定念仏会招待・各祈願法要

 日時を定めて浄楽寺にて開催する念仏法要へご招待いたします。説教師による法話→写経→念仏法要という流れになります。当日はお戻りになった阿弥陀様の前で参拝の方へ功徳の回向を念仏にて行います。また、祈願も受付いたします。当日写経をしていただき、「願い」を決めていただき、法要にて読み上げます。

◇2泊3日断食道場

 海と山に囲まれた豊かな土地である芦名浄楽寺での企画です。断食道場では、仏教徒としての結縁、日常の喧騒から離れた非日常空間での心の清浄を目指し、簡易修業道場として開催いたします。プチ断食ですので、断食用のドリンクや、お粥をご用意いたします。山川海の散策、寺ヨガ、お説教、木魚念仏法要などを実践しながらゆっくりとした時間をお過ごしください。江戸時代に改修された浄楽寺本堂にて寝泊りとなります。女性・男性を分けての開催といたします。

お寺だからこその体験、経験をお楽しみいただき、これからもご支援いただけるようお願い申し上げます。

■想定されるリスク

プロジェクトの期間が2017年9月から2018年1月ということですが、仏様は「運慶展」の9月26日から11月26日までのお出ましになります。その後、再度収蔵庫にお戻りいただくことになりますが、3月のお戻り開帳までにすべての工事の完了を目指します。現時点における修繕工事の計画案はありますが、実際に施工が始まり、他にも修繕しなければいけないところが出てくる可能性がありますのでご了承ください。工事の進捗状況につきましては、随時、報告いたします。

■私の思い

私は浄楽寺第66世として、この800年間さまざまな問題を乗り越えて現代にまで受け継がれてきたこの尊像、お寺を誇りに思います。今、自分の目の前にあるからこそ、その思いも文化も継承することができていると思っております。国の文化財としても、浄楽寺本尊としてももっと多くの方に末永くお参りしていただける環境づくりを実現するべく、今回のプロジェクトを開始いたしました。仏道は「今を生きる指針」。多くの方に今を豊かに生きる道しるべとして縁を結んでいただければ幸いです。これから、「寺院」は大変難しい時代に突入します。自分たちだけではどうすることもできないと無力さをも感じます。多くの方のご協力が必要です。この先も続く時代を紡ぐ、一人の継承者として、よろしくお願いいたします。

ご協力いただける方は

A-port 朝日新聞社運営のクラウドファンディングサイトから

https://a-port.asahi.com/projects/jorakuji/

よろしくお願いいたします。

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