今年も十夜の時期が近づいてまいりました。十夜法要とは浄土宗で大切にしている『無量寿経』というお経の中に、
「十日十夜のあいだ、お念仏をおとなえすると仏さまの国で千年の修行をするよりご利益(功徳)がある」
と書かれていることから十日十夜の法要を営んだことに始まります。
浄土宗の十夜法要は、今からおよそ520年前に神奈川県鎌倉の大本山光明寺第9世祐崇上人(1426-1509)が後土御門天皇の勅許を得て始まりました。現在、光明寺では毎年10月12日から15日まで、古来、伝承される引声念仏や引声阿弥陀経など、節をつけてとなえるお経やお念仏を中心に法要を勤めています。また、夕刻には稚児礼讃舞が奉納されるほか境内には出店も多数出て、多くの参拝者で賑わいます。
この法要は全国でもこの三浦、鎌倉地区だけの独特な伝承で、全国から参拝される方がいらっしゃいます。
秋はお月見。
空を見上げてお餅や農作物を供えて満月を楽しみますね。
月の光が美しいことは空を見上げた人だけが知っています。阿弥陀仏の慈悲の光も同じです。すべての衆生を照らしている光明も、自分に降り注いでいることに気づかなければ美しい極楽浄土への道は開かれません。
我々は法然上人を通してお念仏の御教えを授かりました。
阿弥陀様の極楽浄土を望み、最後臨終の日には必ず来る阿弥陀様のお迎えを 信じ「南無阿弥陀仏」のお念仏の日暮をいたしましょう。
浄楽寺副住職も光明寺十夜法要に式集として随喜いたします。 この機会に鎌倉材木座の浄土宗大本山光明寺にも足を運んで みてください。 合掌