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執筆者の写真副住職

運慶仏作品


大型の台風も過ぎ去りまして、少し晴れ間が見えております。

台風被害はいかほどでしたのでしょうか。

この世の中では我々の力ではどうしようもないことばかりですが、

天災にはいつも悩まされます。

古くから、人間の力では対応できないことには神前、仏前での祈祷をして

祈ることで避けられるとされてきました。

今のこの科学が発達した時代の中でも、数々の祈願、祈祷の需要があります。

合格祈願、恋愛成就、五穀豊穣、厄除祈願、交通安全

・・・ぼけ封じ、インターハイ出場祈願、芸能上達祈願など・・・

変わったものもでてきていますが・・・

自分の力ではどうしようもないことを神頼みにする、

最後は仏様にすがり他力でという意味では浄土宗の本義と

合ってはいますが、

SNS、情報サイトが数多く存在し、メディアの需要は増える一方。

情報過多のこの時代、

何が大切で、どの情報を信じるのかというのは

今の時代において特に重要とされる能力の一つはないのでしょうか。

浄楽寺の運慶仏は全部で5体。

年間でも数多くの方が拝観に来られます。

基本的には年2回の一般公開特別開帳ですが、

この800年もの時代を経てきた「仏像」をより多くの方にも見ていただきたい。

そんな思いで、予約拝観を始めました。

「横須賀エコミュージアムの会」の方がボランティアで仏像の案内をしてくれます。

しかし、その反面、美術品としての仏像の価値がどんどんあがり、

ご本尊としての意識が薄れていっているようにも思われます。

あくまで、布教。

よ自分の力ではどうしようもできない極楽往生という目的。

先祖供養、また、亡くなった先人にいい世界にいてもらいたいという思い。

日本人としてのモラルを作ってきた日本仏教の存在で、より多くの人に

救いの道を、人間として苦しみから逃れるための仏道を大切にしてもらいたいと思います。

ぜひ、拝観の際には、まず合掌、そしてお念仏を称えていただければと思います。

あくまでご本尊の阿弥陀仏、合わせて脇侍の観音勢至両菩薩です。

歴史を感じながら、一時の心の平穏を感じていただければと思います。

合掌


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