よく気付いたね。
そう、仏像はたいてい何かを手に持っている。
これは、その仏の功徳を示すもので、 仏の教えを知らない人でも仏像の特徴や意味をこの持ち物で判断することができるんだ。
ただ、釈迦牟尼仏像(いわゆるお釈迦様)や阿弥陀仏像の場合は、 手の形によって功徳を示しているものが多く、
これは手印や印相と呼ばれているね。
仏像の持ち物にはいろいろなものがあるよ。
明王像は、剣・弓・矢・鉾・金剛杵(こんごうしょ)など いろいろな武器を持ったものが多いけど、 これは悪魔(マーラ=誘惑)を負かし煩悩を滅ぼすということを示しているんだ。
人々の病気を治すといわれる薬師如来は、 壺を持っているけど、ご存じの通りあれは薬の入った壺だね。
菩薩像の持ち物は、蓮の花や水瓶、 どんなものでも取り出すことができるという宝珠というタマ(あるいは如意珠とも)、 鳥や獣を捕まえる網などいろいろあるね。
やさしさと慈悲に満ちた菩薩にふさわしい持ち物だとわかる。
天部といわれる天人の像は、日輪・月輪・塔・幡(ばん) などという縦長の旗を持っていることが多い。
こうした天人のお像は、もともとはインドの神様で、
太陽や月などの自然がもとになっているといわれる。
天部は仏教を守ると考えられ祀られている。
仏像で最もポピュラーなのは地蔵さまだよね。錫杖(しゃくじょう)という、 上部に鉄製の輪がいくつか付いた杖を持っている。
また宝珠を持っているお地蔵さまも少なくない。
これらは、どこへでも気軽に出かけ、功徳を施してくれることを示しているんだよ。
仏像をお参りしたら何を持っているか見てみると楽しいね! 功徳という観点から仏像を見てみると、 それぞれの仏さまの役割が見えてくるよ。
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